やあやあ、能ある鷹h氏(@noaru_takahshi)だよ。
ゆとり。なんかいい響きですよね。ゆったりしてのんびり生きる。マイペースな僕にはぴったりの言葉。
私は88年生まれ。ゆとり教育を受けはじめた世代は87年4月2日生まれからなので、私はゆとり第一世代と言えそうです。
しかし残念なことに世の中では「ゆとり」という言葉はダメな若者の代名詞のように使われている現状があります。。
ゆとり教育が1987年度から始まって、2011年度に別の指導要領に変更されるまで、日本は「ゆとり」のレッテルを張り続けられる若者を大量生産していくわけですが、とうとう2016年5月10日に文部科学大臣殿から直々に「ゆとり教育との決別宣言」があったようです。
馳浩文部科学相は10日の閣議後会見で、「ゆとり教育との決別宣言を明確にしておきたい」と述べた。改定作業を進めている次期学習指導要領に関し、学習内容を削減しないことなどを強調した「教育の強靱(きょうじん)化に向けて」と題する見解を公表した。
2020年から順次実施される次期要領では、児童生徒が議論などを通じて、自ら課題を見つけて解決を図る「アクティブ・ラーニング」が導入される方向。し かし、学校現場や与党内などで「ゆとり教育に逆戻りするのではないか」といった懸念が出ているため、明確に否定する狙いがある。
見解をまとめた文書では、学習指導要領改定のポイントとして、「『ゆとり教育』か『詰め込み教育』かといった二項対立的な議論には戻らない」と強調。「知識と思考力の双方をバランスよく、確実に育む基本を踏襲し、学習内容の削減はしない」とした。
アクティブ・ラーニングについては「知識が生きて働くもの」と指摘した上で、「知識の量を削減せず、質的改善を行う」と説明している。(2016/05/10-12:14)引用元:JIJI.com
義務教育の中で学習する内容がたくさんあること自体は素晴らしいことだと思うので、新しい教育のあり方を考える上で、この発言自体はなんの問題もないと思います。
でも、この発言だけで日本中のメディアが一斉に「脱ゆとり」をニュースにするあたり、やっぱり「ゆとり」という言葉には人を惹きつける強い力があるなと感じるわけです。
ゆとりって言葉キャッチーだよね。「ゆとりですがなにか」も面白いしね。実際にこの世代に対して違和感を感じているおじさん世代も多いんでしょうね。
私自身、普段生活していても「お前は現代っ子だな」とか「ゆとりだな」とかよく言われます。
「うっせーよ。バブル世代のおっさん達とは育ってきた時代がちげーんだよ、くそが」と思いながらも笑ってごまかす日々。そんな時、ふと感じる疑問。
そもそもお前らバブル時代のおっさん達とゆとり世代の私はなにが違うのだと。
私のどういう所作を見て、ゆとり世代というレッテルを張っているかは分かりませんが、同世代の友人達を見ているとなんとなく同時代的な価値観を感じることは多くあります。
そんなわけで今回は、我々が現代っ子呼ばわりされる要因とその対策について考えたことをメモしていきたいと思います!
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「ゆとり世代」の前提
一応説明しておくと、「ゆとり世代」とは、今までの詰め込み教育から一転して、授業量を減らしてゆとりを持たせ、また競争をなくし、個性を尊重するような教育を目指して作られた学習指導要領「ゆとり教育」を受けたことがある人達のことを指します。
一般的には、
2002年度に改正された学習指導要領(いわゆる、ゆとり教育)から2011年度に改正された学習指導要領(いわゆる、脱ゆとり教育)までの間に1年間でもゆとり教育を受けた世代のことを言い、1987年4月2日生まれ~2004年4月1日生まれの人が該当します。
狭義としては、ゆとり教育を色濃く受けている1987年~1995年生まれをゆとり世代とすることもあるそうです。
ちなみに私が「おじさん世代」と呼称しているのは、バブル好景気に新入社員だった世代。「私スキ」世代と言い換えて頂いても問題ありません。
分からない人は「私をスキーに連れてって」を見るとよいよ!!
それじゃあ、仕事、趣味、性格に分けてゆとり世代の傾向と対策について自らの反省を踏まえて考えていこうと思います。
ゆとりの特徴:仕事編
特に仕事では「ゆとり=ポンコツ」みたいな図式が出てくると思いますが、その理由はなんなんでしょうか。
1.帰属意識が薄い
バブル世代のおじさん世代に通底していたモーレツ社員至上主義、「会社のために命をささげまっせ!」的な意識がゆとり世代には全くない。
年功序列は今は昔の夢物語。どんな大企業でもリストラ・転職が当たり前の世界だと思っているので、ニュートラルな職業意識を持っていると思います。
大企業といえども、従来のような慰安旅行とか会社は家族みたいなイベントも消えているし、冷静な時代に変わってきていることは間違いない。
プライベートを全て潰して出世してやろうという意欲もそこまでない。組織での結束や上司との関係性もそこまで重要視しないので、上司との飲み会も自分が乗り気ではなかったら断りがち。
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とはいえ、飲ミニケーションは古いと言われつつも、お酒の席が一番打ち解けやすいのも事実。
イベントに参加しないで孤立していくよりも、積極的に飲み会に参加して、結果、実りのない時間だったとしても会社では過ごしやすくなるかもしれない。
ただバブル世代のおじさんには無駄酒を好む人も多いので、その辺りはプライベートな時間との兼ね合いを考えたいところ。
2.主体性がない
自分から動きださずに、答えの存在するマニュアルを探し出す傾向にある気がします。
やっぱり小さいころから身近にインターネットがあって探せばすぐ答えが出てくるので、困った時は、ゼロから解答を考え出すものではなく、解答は検索して見つけるものだという意識が根底にありますよね。
当然、その方が効率は良いのですが、クールでさらっとしていても答えを得られてしまうので、誰にも相談しなくても仕事ができてしまいます。
本人は集中して仕事をしているつもりでも、そうした一歩引いた態度は、あくまでも自分は脇役だと表明しているようにも受け取れるので、主体性がないと評価されてしまうことも。
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知恵袋などのサービスであらかたの疑問に対する答えは検索出来るとはいえ、検索ばかりしていても自分から仕事を作り出すことにはつながらない。
受け身で完璧に仕事をこなしても将来的に指示する立場になれなさそうです。
仕事は結局、人と人の付き合いの中で発生するもの。たまには些細なことでも誰か身近な人に相談してみると可愛げのあるやつに見えるのでは。
上司の指示を待たず勝手にガンガン進めていくとそれはそれで怒られるから、バランスが大事だとは思います。
3.派手な生活を嫌う
人によるかと思いますが、バブル世代のように、朝まで飲み会でまた朝から働くみたいな会社は少なくなったのではないかと思います。
会社で稼いだお金を趣味や遊びに使うのではなく、しっかりと貯蓄に回す傾向が強い気がします。
ゆとり世代は1987年生まれ以降であり、失われた20年を生きてきたわけで、物心がついたころからずっと日本の経済の停滞を目の当たりにしていて、経済が上昇するイメージを持てないので、自然と将来のために貯蓄する思考になるのでは。
いざ、趣味と仕事に支出する場合でも、費用対効果を考えてメリハリの効いた現実的な支出を考える人が多い気がします。
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好きなことにはお金を使うので、あんまりお金が貯まりません。
バブル世代のような派手な生活へのあこがれは持っている気がします。ただ将来を考えて思い切った支出を出来る人が少ないという印象です。
ここは世代同士でそれぞれの価値観に踏み込まないようにするのが大事かなと思います。
ゆとりの特徴:趣味編
趣味については、意外と上の世代と変わらない意欲を持っているんじゃないかと思います。
4.実は多趣味だがひけらかさない
よくゆとり世代は「無趣味」といわれがち。しかし、むしろ多趣味だと思います。
なぜなら我々が物心ついた時にはネット環境が整備されていました。ネットが当たり前にある状態ということでもあります。
色んな情報がわかりやすく整理されて解説されており、新しいことを始めるにも入っていきやすい環境が整備されています。
その一方で、浅はかな知識で趣味を語ると、長年のファン層に「にわか」と言われかねないこのご時世。
ネットで調べればあらかたのことはわかってしまうから、かえって趣味をひけらかせないということも多くあります。
ディスられることを嫌い、趣味にするなら、勉強しなきゃいけない風潮が蔓延しています。
特に長年趣味の世界に生きているおじさん達と趣味の話をすると、圧倒的な経験の量に若者の「にわか」感が増します。
かといって、おじさん達の知らない趣味を語りだすと興味を持ってもらえない。
結果、他愛のないことしかしゃべらない。そうしたプライドの高さがお互いの理解を阻む要因かもしれない。。。
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ちょっと若者側も卑屈すぎるのかもしれない。趣味へのハードルが下がった分、趣味に対する自信がないのでしょう。
おじさんから知識を教えてもらえるような寛容性がほしいところ。
そして、にわかでも自信を持って喋れば、がんがん突っ込まれることもないから、純粋に”好き”という気持ちを前面に押し出すことが大事かも。
5.なんでもゲーム感覚
スーパーファミコンが世に出たのは1990年。我々の世代は、スーファミとともにあるといってもよいかもしれない。
マリオ、ドラクエ、FFなど、ファンタジーな世界観が常にそばにあった我々は、ついつい現実世界もゲームに例えがち。
家でゲームばかりして外で遊ばなかったり、友達と遊ばない子供がたくさん発生したのもこの世代からなのではないでしょうか。そういうところも、現実感のない雰囲気を醸し出すのかもしれない。
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ゲームが現実を模倣したものなので、現実はゲームみたいなものだとは思うが、一番違うところはリセットが出来ないところ。
現実のゲームは、リスクを考えながら行動しないと、自分だけじゃなくて、身近な人もピンチに巻き込んじゃうかもしれないぞ!!
ゆとりの特徴:性格編
圧倒的にバブル世代と比べて元気がないように見えるゆとり世代だけど、実は結構アツい気持ちを持っていると思います。
6.場の雰囲気を読む
SNSでつながりが可視化される時代なので、わりと人間関係で失敗しないように慎重に生きている人が多い気がします。
あえて場をかき乱して目立とうとする人が少ない気がします。人柱になりたがらないということでしょうか。
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でも、社会にいるとある程度目立たないと存在価値がないと思われがち。
自分にキャラがついてないとコミュニケーションもうまくいきません。
キャラ立ちしながら、どう社会と折り合いをつけていくかが人生の一番難しいところだと思います。
7.自己成長に焦燥感を持っている
上記とも関わっていることですが、ゆとり世代は多くの倒産劇を目の当たりにしているので、自分の会社がいつ倒産するかもわからないという前提で生活している気がします。
組織よりも個人の価値を高めるために、自己成長に重きを置くようになっています。
だからスキルアップが図れなさそうな仕事を任せられると拗ねたり、プライベートで自己鍛錬の時間が取れないと激しく焦ったりします。
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早く市場価値のある人間になろうと努力をしていくので、キャラ立ち出来ない場合は焦りを感じる気がします。これもゆとり特有のプライドの高さに関係していますね。
かくいう私もこの焦りはよくわかります。焦らないでコツコツやったらええねんとおじさんには言われるけどね。
8.打たれるとマジで弱い
ご両親や学校の先生に大切に育てられているということが影響しているのか、怒られると凹みがちです。
こなくそ!!ちくしょう!!次はやったんぞ!!的な反骨心を見せないので、おじさん達からも逆に気を使われてしまい、一人前と認めてくれません。
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怒られたら悲しくなるのは当然ですが、人間だれだって不足している部分はあるもの。必要以上に凹まないように普段から先を想定して生きるのが吉。
嫌なことあったら小鳥の動画でも見て忘れよう。。。
最後に!!
以上、ゆとり世代(というか私)の特徴を挙げてみました。
世代の考え方は「お金」、「ライフプラン」、「テクノロジー」など、自分がすごしてきた時代背景の影響を受けているのかもしれないですね。
世代ごとで共感できることも多いかもしれませんが、世代が違うとなんとなく考えが合わないこともあります。
しかし、社会的な時代背景は違えど、今、大人と言われる人たちも昔は現代っ子だったはず。
最近テレビ番組で「ゆとり」について街頭インタビューを受けている若者をみると「ゆとりってひとくくりにしないで!!」って怒っている若者が、実は我が物顔でおじさん世代をひとくくりにして語っていたりするので、意外とどの世代も似たようなものなのかもしれない。
ということで、世代の話に関わらず自分が持っている「当たり前」を「当たり前」と思わずにコミュニケーションをとることがなにより大事なのかもしれませんね!!(これが出来ないからフラストレーションなんだけど。)