仙台にはタクシーが多すぎる?タクシー台数の変遷を興味本位で調べてみた。

IMG_4413仙台転勤になって、早1年半が経とうとしております。

その中で仙台という街の良さ、意外なところ、不便なところ等を含めて、改めてその魅力を知ることが出来たのですが、

1点、どうしても気になることがあります。

それは、「タクシー」の多さ

市内どこにいても「空車」マークのタクシーが走っており、狭い道でもスピードを出すので、とっても危ない。雨の日などは水たまりの水を飛ばして歩行者にかかったりします。

本日も水をかけられてブルーな気持ちです。。。

歩行者の視点からは大分ストレスがたまっているのですが、そもそもなんでこんなにタクシーが多いのか。

仙台在住の作家、伊坂幸太郎さんもエッセイ集「仙台ぐらし」にて、タクシーが多すぎるというテーマでエッセイを書いています。

仙台は今、人口一人当たりのタクシー台数が一番多いんだよ、とタクシー運転手が言った。小説の打合せを仙台市街地でやった帰りだ。「ようするに、タクシーが多すぎるってことですか」と運転席に身体を寄せながら訊ねると、白髪の運転手は、「規制緩和でね、どっと増えたんだ」とバックミラーでこちらを見た。「客は少ないのに、台数だけ増えてさ、どうしろって言うんだよな」

ー伊坂幸太郎(2005).タクシーが多すぎる 仙台ぐらし 集英社文庫 より

実際のところどうなのか。ちょいと調べてみることにしました。

 



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仙台のタクシーが多い理由

なぜ仙台ではここまでタクシーの台数が増えたのかというと、上記エッセイにもあるとおり、2002年に実施されたタクシーの数量規制廃止が関係しています。

2002年以前は事業所として登録するには最低60台の車両があり、かつ新車で所有しなくてはならないという規制がありました。

しかしこの規制緩和によって最低必要台数が10台となった上、中古車をリースで借り受けるというような形でも良いというように変更されました。

これによって事業として参入するハードルが著しく下がり、まずは10台の車で参入して、ゆっくりと所有する車両数を増やすというような形で経営する事業者が大幅に増加したため、全国的にタクシー業者の数が増えました。

仙台では2008年、新規参入の場合は最低車両数の引き上げや所有台数を減少させるメリットの拡充などで台数削減に乗り出しましたが、それでも十分な効果は得られなかったようです。

そして、タクシー問題は今も続いており、ついに2015年6月には、仙台市が国からタクシー減車のための特定区域に指定されました。

仙台市内に2,580台 地域協議会、「特定地域」タクシー減車協議

宮城・仙台市は、国から、タクシーの台数が多いために、運転手の待遇などで問題が出ている地域、「特定地域」に、2015年6月に指定されている。仙台市内のタクシー事業者などからなる地域協議会は、10日、初めての会合を開き、台数をどの程度減らすかなどについて、協議を始めた。

 

仙台放送ニュースセンター(http://ox-tv.jp/nc/smp/article.aspx?d=20150810&no=8)

しかしながら、

http://concept-japan.jp/sendai/sendainotaxi/によれば、

既存の業者からすると、一度でも台数を減らしてしまうと増やすことができないので、現状を維持するしかないのだという。台数を減らすための規制によって台数が減らせなくなるとは、なんとも皮肉である。

ということで、タクシーの台数は減らせないそうなのです。

 

 タクシー台数の統計を確認してみる

とりあえず統計データを用いてタクシー問題について考えてみたいと思います。

とりあえず仙台市と全国のデータを比較してみよう。

仙台市のタクシー事情

平成10年度から15年分の自動車台数と乗車人員をグラフにしてみました。

sendai統計情報せんだいをもとに作成

自動車台数は微増傾向にあり、乗車人員は上下動があるものの、減少傾向にあります。

なるほど。乗車人員は減っているのに、タクシー台数は増えているのですね。

全国のタクシー事情

一方、全国の統計を見てみましょう。

zenkoku全国タクシーハイヤー連合会統計資料をもとに作成

自動車台数は微減傾向にあり、乗車人員は右肩下がりです。

こちらも乗車人員の減り方に比べて、タクシー台数の変化はわずかですね。

仙台市と全国の比較

二つのデータを比較するために、

タクシー1台当たり平均乗車人数のデータを見てみたいと思います。

この値が低ければ低いほど、タクシーがあまり乗客を乗せていない。

つまり、タクシーの空車率が高いということになります。

hikakuおお、なるほど。

平成14年度までは全国平均よりも仙台市内の乗車人員は多かったわけですが、

その後逆転し、今日に至るまでずっと全国平均よりも仙台市のタクシー台数の割合が大きいということが分かります。

仙台市では、平成21年度が最も乗客に対してタクシー数が多かったようですね。

でも最近は乗車人員の減少により、割合も全国平均に近づいているようです。

まとめ

みなさんが言われるように全国と比べても、乗客に対してタクシー台数が余り気味であるということが分かりました。

まあ、分かったからといって、タクシードライバーの問題は続くわけですが。。。

 

過当競争は人間を疲弊させます。そして人間、疲れてたりやつれたりすると、周囲の元気な人間にもストレスを伝搬させてしまいます。悪循環。

 

もちろんタクシーにお世話になることも多いですし、ドライバーには人情身が厚く素晴らしい方もいらっしゃいますし、タクシーが悪いと言っているわけでは決してありませんが、

仙台に来てから、水かけられたり、クラクションを鳴らされたりする悲しい思いをすることが多くなったということも事実です。

まあ他の地方都市でも同様のことなのかもしれませんが。。。

 

マーケットや、法規制のあり方の変化の中で、タクシー問題も徐々に変わっていくのでしょう。

 

タクシーが多すぎですよねえ、と僕は誰に言うのでもなく、窓の外を眺めながら、呟いた。


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