やあやあ、東北出身・能ある鷹h氏(@noaru_takahshi)だよ。
東北で産まれ育った人間として、東北で推すべきものといえば、「伝統工芸品」でしょう。
各地方には、歴史の中で脈々と引き継がれてきた素晴らしい工芸品があります。同じ技術でも地域によって特徴が違って、工芸品に込められた歴史や文化が如実に出ていて面白いものです。
なにより手仕事で生まれる作品はそれぞれにぬくもりが感じられて素晴らしいです。
最近、そんな東北の伝統工芸において、何代にも渡って継承されてきた素晴らしい技術と現代に通じるモダンデザインが合わさることにより、新しいものづくりの形が現れてきてとても興味深いので、メモしておきたいと思います!
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青森県
南部裂織「kofu(コフー)」
![]() 南部裂織 ペンケース【楽ギフ_包装】【10P30May15】 |
「裂織」は、使い古した布を細く裂き、織りこみ、衣服や生活用品へと再生する織物です。
経糸に木綿糸、横糸に古布を用いて織った裂織は、丈夫で温かく、使いつづけるとやわらかな風合いになります。
2013年にグッドデザイン賞を受賞した「kofu」は、東北の伝統工芸品を扱う“カネイリミュージアムショップ”と、南部裂織工房“澄”のコラボレーションで誕生したブランドです。
南部裂織を使ったやさしいデザインが特徴で、ペンケースや手帳ケースといったステーショナリーグッズが作られています。
【公式サイト】http://tohoku-standard.jp/standard/aomori/sakiori/
木工「BUNACO(ブナコ)」
BUNACOは、日本一の蓄積量を誇る青森県のブナの木を有効利用するために開発された独自のユニークな製法で、原材料の加工から作品の完成まで一社で行っている木工メーカーです。
テープ状にしたブナ材をコイルのように巻く独自の製造方法より、BUNACO特有のユニークな形・デザインの商品が作られています。
2012年『青森ブナを使った食器群』として『洋鉢(現#266)』『サラダボウル(現#264)』『洋鉢(現#261)』がグッドライフデザイン・ロングライフデザイン賞に選定されています。
木とは思えない滑らかな流線型の形が、ブナによって成形されているのは驚きです。
【公式サイト】http://www.bunaco.co.jp/
秋田県
樺細工「artKABA(アートカバ)」
![]() kasanegasane カサネガサネ Sサイズ【桜皮細工 樺細工】【art KABA】【冨岡商店】【お盆/トレー】 |
角館の伝統工芸は「樺細工」。樺細工とはヤマザクラ類の皮を使って作られる工芸品のこと。ヤマザクラ特有の深みのある色合いと光沢がとても綺麗です。
YOnoBIプロデュース、橋本夕紀夫さんデザインで立ち上げたのが「artKABA(アートカバ)」ブランドです。
YOnoBI(=用の美)らしく、桜皮を貼った両側の帯を反り上げて少しずらすことで持ちやすくなり、グッとモダンに様変わりしたお盆です。
【公式サイト】http://tomioka-shoten.co.jp/
曲げわっぱ「大館工芸社」
![]() 大館工芸社 大館曲げわっぱ そうめんセット そばちょこ5客入 |
「曲げわっぱ」は、秋田杉を素材にした曲げ物で、「わっぱ」の語源は「輪」を意味するアイヌ語を起源としているそう。
神棚に備える三宝やお弁当箱など、様々なうつわが生産されています。
つるっとした表面がとても愛らしく、シンプルでモダンなデザインに仕上がっています。
【公式サイト】http://magewappa.co.jp/
岩手県
南部鉄器「壱鋳堂(ITCHU-DO)」
![]() 壱鋳堂/南部鉄器/急須 壱鋳堂・ティーポット蕾 Tsubomi0.4L 壱鋳堂ならメーカー直送の当店で!【RCP】★apap8 |
デザイナーの中村義隆さんは、グラフィックデザイナーとして活躍する一方、自身がデザインしたティーポットがMoMA/ニューヨーク近代美術館のカフェでサービングポットに採用(2004年)されるなど、鋳鉄工芸品業界に於いて数多くのデザイン実績を持つ方。
南部鉄器といえば無骨で男らしいデザインが特徴ですが、この鉄器はポップなデザインでとてもかわいらしいです。
【公式サイト】http://www.itchu-do.co.jp/
南部鉄器「小笠原鋳造所」
「小笠原鋳造所」は、古典的な南部鉄瓶の技法を受け継ぐ一方で、近代的なモダンデザインの製作もこなす日本のクラフトデザインの草分けとなったブランドです。
南部鉄器におけるモダンデザインの先駆者である鋳鉄作家・小笠原陸兆氏が代表で、存在感のあるオブジェからフライパン等の実用的なアイテム、伝統的な鉄瓶まで製作されています。
シンプルでモダンな造形ながら、鉄素材特有の味わい深さと温かみを感じさせるかっこよさに惚れ惚れ。
【公式サイト】http://www.buk.jp/032-ogasawara/
秀衡塗「ひらくら」
![]() 秀衡塗 /ひらくら/tori-zara/取皿 鳥皿 赤 【p20160411】 |
「ひらくら」ブランドは、岩手県南部にある3つの伝統工芸「南部鉄器・岩谷堂箪笥・秀衡塗」をひとつの平泉ブランドととらえ、新たな商品開発と地元の活性化を目的にスタートしたブランド。
鳥の形をした小皿、tori-zaraは秀衡塗の小皿です。
秀衡塗の呼び名は藤原秀衡の時代に中尊寺金色堂造営のために、京都から招いた工人達によってつくられた、豪華絢爛の金色の「秀衡椀」が起源であるとのこと。
鳥のシルエットは2つ合わせて丸になり、とても可愛らしいですね。
【公式サイト】http://ootiya.com/?mode=cate&csid=0&cbid=1760713
山形県
山形鋳物「鋳心ノ工房」
山形鋳物は、岩手の南部鉄器と並んで、東北を代表する鉄の工芸品です。南部鉄器は華やかな装飾的で、山形鋳物はシンプルなのが特徴です。
「鋳心ノ工房」は、鋳金家・デザイナーでもある増田尚樹が、日本に伝わる鋳物の伝統美を現代の生活様式へと提案するキャスティングスタジオです。
上記の南部鉄器と比べると穏やかで洗練された形状をしているのがわかるかと思います。
【公式サイト】http://www.chushin-kobo.jp/blog_jp/
山形木工「天童木工」
![]() 天童木工 柳宗理 バタフライスツールローズウッドS-0521RW-ST【P10】【P08Apr16】 |
官公庁や公共施設などで誰でも一度は触れるであろう「天童木工」の家具。
薄くスライスした木の板(単板)を重ねて自由な造形をつくりだす「成形合板」。北欧で生まれたこの技術を日本で最初に取り入れたのが天童木工です。
天童木工の高い技術は、数々のデザイナーたち注目され、昭和31年に発売された柳宗理デザインの「バタフライスツール」は、いまもロングセラーです。
【公式サイト】http://www.tendo-mokko.co.jp/
宮城県
仙台こけし「fennica Indigo Kokeshi」

BEAMSのブランド<fennica>と宮城県のこけし職人のコラボレーションで生まれた、青いこけし「fennica Indigo Kokeshi」。
青色が今までこけしの絵付けで使われていなかったことに着眼し、ファッションと密接な関係にあるインディゴを彷彿とさせる青色で絵付けをほどこしています。
青色の絵付けになるだけで急にオシャレになった!すごいぜ!!
【公式サイト】http://sendai-miyage.jp/special_item.html
雄勝硯「雄勝硯生産販売協同組合」
宮城県石巻市の雄勝硯(すずり)は約600年の歴史があるといわれ、国の伝統的工芸品に指定されています。東京駅の屋根に使われているのもこの雄勝石のスレートです。
石巻市では、雄勝硯をはじめとする雄勝石産業の活性化を図るため、雄勝硯生産販売協同組合と連携してプロジェクトを立ち上げ、食器や花器など新分野商品の開発を行いました。
食器として雄勝石が出てきたら、オシャレ度が200%アップすること間違い無しでしょう!
【公式サイト】http://ogatsu-suzuri.jp/
福島県
赤べこ「野沢民芸」
![]() 野沢民芸xAntiqueshow 別注 グレベコ 2号 |
福島県耶麻郡西会津町にある「野沢民芸」は、赤べこ、お面、起き上がり張り子などを製作しています。
会津張り子の起こりは400年程前。豊臣秀吉に仕えた蒲生氏郷公が、会津の文化、経済、産業の礎を築く為、京都から人形師を招き下級武士達に技術を習得させ、生活の糧としたことにはじまったそうです。
「グレベコ」は、野沢民芸工房とアンティークショーの共同制作品。赤ベコ本来の伝統的な形状を生かし、グレーでポップな仕上がり。どのような空間にも融合しそうです。
【公式サイト】http://www.nozawa-mingei.com/
大堀相馬焼「KACHI-UMA(松永陶器店)」
![]() 大堀相馬焼 KACHI-UMA 選べる3つセット 和食器 二重焼 湯呑み |
福島県浪江町で300年もの間愛されてきた、国指定の伝統工芸品「大堀相馬焼」。青磁釉に墨を塗込む「青ひび」の模様、「走り駒」の意匠、「二重焼」の構造が特徴として知られます。
2011年3月の東日本大震災後、浪江町は避難区域に指定され、生産を縮小せざるを得ない状況で『地元の窯元を復活させたい』と「KACHI-UMA」プロジェクトを立ち上がりました。
大堀相馬焼の意匠である馬は「右に出るものがない」左馬です。その縁起にあやかり、色々な馬を建築やインテリアなど各業界で活躍するクリエイターが描いています。
合格祈願、入学祝いなどこれから勝ち行く人のための験担ぎにぴったり!!
【公式サイト】http://www.kachi-uma.jp/
最後に!!
以上、私が気になっている東北の工芸品を紹介しました。
手仕事の品ってやっぱり独特の暖かみがあって使っていても嬉しくなりますよね!
さらに若手の工芸作家たちがクリエイターとコラボレートしてより新しいものを作っていく姿はとても素敵です。
実物を見てみると、どの品も本当に美しくて嬉しくなります。
贈答用に、自分使い用に是非、今後購入を検討したいものばかり!!
みなさんもなにか贈答用の品を検討しているのであれば、一度チェックしてみてはいかがですか!!