やあやあ、能ある鷹h氏(@noaru_takahshi)だよ。
竹久夢二美術館で開催されている『100年前に夢二が発信 大正時代の「かわいい」展~乙女がときめくデザイン&イラストを中心に~』を見に行ってきました。
抒情的な美人画を描いた竹久夢二は、大正ロマンを代表する画家として知られていますが、本展では”かわいい”をテーマにした初の試み。会期は2016年3月31日(木)から6月26日(日)まで。
「かわいい」展と名付けるくらい可愛らしい世界観が目白押しな本展。夢二のレトロポップなデザインに心ときめいたので、夢二デザインの素晴らしさをメモしたいと思います!!
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竹久夢二って誰?
竹久夢二は、和服の女性をモチーフにした「夢二式美人画」を確立した大正時代の画家です。
自身の恋人をモデルにした作品も多いといわれ、大きな眼と華奢で丸みを帯びた姿形を描き表した可憐な少女像の「抒情画」を確立したことでも有名です。日本近代の少女が憧れる“かわいい”世界を、時代に先駆けて表現したパイオニアです。
引用元:http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yumeji/exhibition/now.html
物憂げな目線や嫋やかな姿勢が素晴らしいですね。
そんな色香を感じる美人画でおなじみの夢二ですが、本の表紙画や雑誌、広告などに描く商業デザインの分野の草分け的存在でもありました。
おしゃれなデザイン画や素朴で微笑ましいカット絵、加えて愛らしい子供絵も手掛け、現代にも通じる“かわいい”を数多く残しています。
夢二は世界で注目を浴びる、現在の日本の「kawaii」カルチャーの先駆けとも言える存在といえます!
竹久夢二の”かわいい”に触れてみる
会場には”かわいい”をテーマに、デザイン画や少女向け雑誌に描かれたイラスト、紙の小物、身に着ける和装小物など、約250点が展示されています。
展覧会は写真撮影禁止でした。
まず弥生美術館から竹久夢二美術館への渡り廊下に入ると目に入ってくるのが、夢二が書いたキャラクターのスタンプ。
とにかく夢二がモチーフにしたものは多岐にわたり、人間はもちろん、鳥や動物、植物様々なものが生き生きと描かれていました。
夢二がすごいのはディフォルメの才能
引用元:http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yumeji/exhibition/now.html
女子と雑貨は切り離せない存在ですが、夢二は自身がデザインした小物を”かあいい”という言葉を使って紹介したといいます。
当時の女性達は、現代でいう「かわいい」ものを「懐かしい」と表現したそうです。
少女的ノスタルジーを喚起する独特のタッチの絵は、当時の女性達に多く受けられたようです。
現代でいう「ゆるカワ」的センスの先駆けといってもいいかもしれません。実物のモチーフの情報をいかに減らしてディフォルメ化するか。夢二の才能はそこに集約されている気がします。
デザインの才能も羨ましい
引用元:http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yumeji/exhibition/now.html
夢二は雑誌のイラストだけでなく、日常雑貨やバッグ、ハンカチに使用するデザインの図案も提案し、大正時代の少女たちの生活を彩りました。
草花や女性向けモチーフを図案化したデザインの魅力は色褪せず、今でも千代紙や手ぬぐいに使われています。
色使いも可愛らしい!
引用元:http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yumeji/exhibition/now.html
千疋屋のグッズも担当しています。センチメンタルで素朴な魅力にキュンとしそうな世界観。
どうよ!この色使い!!オシャレすぎでしょうよ!!
版画的世界観も魅力のひとつです。想像力が膨らみますよね。
最後に!!
上記のように今回の展示は、美人画家だけでなく、グラフィック・デザイナーとしての夢二の画業を堪能できる展覧会になっています。
展示内容的に9割女性のお客さんでしたが、きっと男性にも受け入れられるはず!!みなさんもぜひ行ってみてください!
隣にある弥生美術館の着物の展示もとても素敵でしたよ!
【名称】大正時代の「かわいい」展
【期間】2016年3月31日(木)~6月26日(日)
【場所】文京区弥生2-4-2
【開場】10:00~17:00(入館は16:30まで)
【会場】竹久夢二美術館
【休館】月曜日(ただし4/19~5/8の間は無休)
【料金】一般900円/大・高生800円/中・小生400円 (弥生美術館も観覧可)
【関連サイト】弥生美術館・竹久夢二美術館