【感想】「トラフ展インサイド・アウト@ギャラリー間」楽しい!かわいい!がたくさん詰まった最強の展覧会だった。

やあやあ、能ある鷹h氏(@noaru_takahshi)だよ。

あと二週間ほどで会期が終わってしまいますが、東京に来たついでに乃木坂のギャラリー間で行われている「トラフ展 インサイド・アウト」に行ってきました。

トラフは、建築からインテリア、家具、インスタレーションまで幅広く手がけてきた鈴野浩一氏と禿 真哉氏による建築家ユニットです。実は私も学生時代にトラフのオープンデスクに参加していた経験があります(二週間くらいですが…)。

なぜ数ある建築設計事務所の中でトラフに惹かれたかというと、発想が良い意味で建築家らしくないところ。

建築家というと過去の建築様式や思想との対比の中で相対的に新しいものをクリエイトしていくイメージだったのですが、トラフのデザインを見ているとそういった領域とは全く別の次元でモノづくりを発想しているように思えました。

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衝撃を受けたのは、デビュー作「テンプレート イン クラスカ(2004年)」。目黒にあった旧いホテルのリノベーションで手がけた客室のディスプレイです。

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東京大学の「ブーリアン(東京大学医学部教育研究棟 鉄門カフェ)(2007年)」。東京大学医学部教育研究棟1階エントランス脇の待合スペースにカフェコーナーを設けるプロジェクト。

一目で分かるデザインの分かりやすさ。思わず笑ってしまうほど可愛らしいデザインは、建築学科に入ったばかりの私にとって、とても魅力的なものでした。

住宅設計にこだわらず、プロダクトデザインから展覧会の会場構成、インテリアなども、同じ方法論でデザインに取り組んでいるところもトラフの魅力です。

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近年では、六本木の「スヌーピーミュージアム(2016年)」の建築の設計監修と内装設計を手掛けていますね。

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プロダクトでは「空気の器(2010年〜)」が有名ですよね。紙で出来ているとは思えない繊細な器。

トラフにとって「視点を変える」というシンプルなデザインの方法論は、ユニット結成以来変わらないクリエイションの骨格となっています。

本展覧会でも、2004年から現在進行中のプロジェクトまで、いろんな遊びを取り入れたトラフらしい展示手法で紹介してくれます。模型や映像を巧みに使って、来場者の視点を見事に“ひっくり返して”くれるので、大人も子どもも楽しめる内容となっています。



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展覧会の様子をレポート!!

以下気になったものを中心にご紹介します。

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3階展示室に入ると大きな展示台が1台。おもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさでテンションも急上昇。

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よくよく見るとトラフがデザインし、見たことのあるプロダクトや建築模型のほか、奇妙な形をした植物、何かのサンプル、古い日用雑貨などが置かれています。

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その合間を縫って通されたNゲージの線路には「トラフ号」が走っています。

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オブジェクトの傍らには番号が振ってあり、入場の際もらうハンドアウトに詳細が説明されています。これは「化粧リブボードのスタディ」。

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トラフの初期作品である「港北の住宅(2008年)」。

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「イソップ店舗(2012年〜)」。

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「エルメス 2016S/S ウィンドウディスプレイ」の試作。

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「クローバータイル」の試作。四つ葉のクローバーを探すゲーム性のあるタイルをLIXILと開発中とのこと。

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「指にはめて鳴らす楽器」。これは北海道の雑貨屋で見つけたそうな。たくさん並んでいるととても可愛い。

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「サンフラワーミラー」の試作。好きなボトルに一輪挿し出来るミラー。この発想はなかった!

それ以外にも、建築模型やプロダクトの間には、クリーム絞りの先端部や、吸音材、養生シート、旅先で見つけたおもちゃや古道具など、素材のスタディから単純に「好き」なものまでところ狭しと散りばめられています。

これらがトラフのお二人の頭の中の世界を表現しているそう。トラフらしい可愛いモノや極々ありふれたモノなどが詰まっており、一つ一つ見ていくだけでもとても楽しい。

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3階中庭に出ると、展示室と同じ幅のテーブルが連続するように置かれています。

中庭の頭上には防虫ネット。防虫ネットと言われると味気ないけれども、水中から水面を見上げたようなきらめきでもあり、風になびけば空気を可視化するヴェールに。

4階展示室に行くとビックリ!映画館のようになっていて、 “インサイド・アウト” の映像が流されています(ココは写真撮影不可)。

このムービーは、3階の展示台を走る列車にカメラを載せて撮影されたもの。

線路上から見ると、視点が全く変わったことにより、展示台の小さなオブジェクトがヒューマンスケールに変わり、置かれたモノが一気に建築物のように見えてきます。

脈絡なく机に置かれていたように見えたオブジェクト達ですが、実は線路に沿って、概ね時系列的にトラフのプロジェクトを順に表現しており、時折ムービーが停止し、二人のナレーションによる解説が流れます。

実は展示台の裏側にも線路が通っており、列車は地下世界を見せてくれたり、何の変哲もないと思ってたアルミパイプが映像ではとても幻想的なワープトンネルになっていたりと驚くことがたくさん。

ムービーは15分程あるので是非会場で見て欲しい!

ムービーを見終えたところで、興奮しながら再び3階へ戻る。

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おお、確かに地下空間が広がっている!!

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ここがムービーのスタート地点。メッシュのトンネルを抜けると二人の顔が登場します。

ムービー制作は人間に顔にプロジェクションマッピングを行う「Real-Time Face Tracking & Projection Mapping」のプロジェクトで有名なWOW inc. によるもの。

偶然映像に映りこんだ虫に“BUG”と注釈がついていたり、細かい遊び心も満点です!!

最後に!!

4階の映像を堪能した後に、もう一度3階のテーブルを俯瞰して眺める。

するとあれほど雑多だった机の上が、賑やかで楽しい「小さな都市」に見えてくる。

トラフは、身近なものや小さなものからスケールの大きなものへと展開していくデザインを「小さな都市計画」と呼んでいます。

建築もプロダクトも素材までもが同一の視点で捉えられて、トラフのまなざしによって楽しいものに変わってしまう。

自分自身のスケールを自由自在に変えることで、プロダクトデザインから都市計画を行うことだってできる。

「小さな都市計画」を行うトラフならではの思想が詰まった最高の展覧会でした。

建築やデザインの知識の有る無しに関わらず、大人から子どもまで、それぞれの視点で楽しめるトラフの展示。ぜひ家族、友人みんなでクリエイティブな時間を体験しに行こう!

【会場】TOTO ギャラリー・間
【住所】〒107-0062 東京都港区南青山 1-24-3 TOTO 乃木坂ビル 3F
【TEL】03-3402-1010
【期間】2016年10月15日(土)~12月11日(日)
【開館時間】11:00~18:00
【休館日】月曜・祝日
【入場料】無料
【公式サイト】http://www.toto.co.jp/gallerma/ex161015/


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鷹h氏 (@noaru_takahshi) の戯言

鷹h氏
楽しいことこそ、トラフの最強の持ち味。可愛くて楽しいものにたくさん触れられて本当に来て良かったと思える展覧会でした!!

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