やあやあ、建築には目がない鷹h氏(@noaru_takahshi)だよ。
北海道っていい場所ですよね。海の幸の山の幸もあるし、風光明美な観光地もたくさんあるし、札幌に行けば利便性も高い。異常に寒いということを除けば、非の打ちどころのない完璧な地域だと感じます。
「地域ブランド調査2016 都道府県ランキング」でも堂々の第1位!2009年から8年連続での1位です。
中国を始めとした海外からの観光客が非常に多く、海外資本が多く投下されているところも特徴。2016年には北海道新幹線も開業したし、とにかくホットな地域であると言えます。
そんな北海道に行くなら、グルメと観光地巡りだけじゃもったいない!
建築やアートが好きな方は、北海道の現代建築もチェックしておきましょう!!
実は北海道、他の地域と比べて著名建築家が作った作品がそれほど多くありません。
北海道は言わずと知れた寒冷地なので、東京を中心で活躍される建築家にとって、この独特の気候条件の中で設計することは難しいんでしょうか。それとも、理解ある施主が少ないんでしょうか。
北海道には日本らしい軽やかな空間ではない、寒冷地対応のための面白い空間がたくさんあります。大自然に溶け込むようなロマンティックな建築が多いのも特徴です。
最近になってようやく建築家の作品も増えてきたようにも思います。
そんなわけで、今回は、学生時代から今に至るまで平均年一回は北海道に行き来を繰り返している私が、北海道に来たら絶対に巡りたい現代建築をご紹介します!!
便宜上、『札幌近郊』『道央』『道南』『道東』エリアに分けてご説明します。(道北は行ったことがないので割愛 / 旭川近辺は道央に含むことにします)
※美術館や駅舎など公共建築が中心です。住宅や事務所などプライベートな建築は出来る限り抜いています。
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札幌近郊エリア
北海道の中心部・札幌には多くの名作建築があります。
1.モエレ沼公園 / イサムノグチ
マスタープランは現代彫刻家・イサムノグチ。
「モエレ」とは「ゆったり流れる」を意味するアイヌ語で、沼は同市を流れる母なる川・豊平川の河跡湖のことを指します。この水辺に囲まれた総面積約184ヘクタールの公園設計に、イサムノグチは生涯で最後の情熱を傾けたそうです。
設計監修はアーキテクトファイブ。札幌にも事務所を持ち、丹下事務所出身の正統な建築家集団です。
着工は1988年。オープンしたのが1998年。2005年に完全にすべての計画が終了しました。17年かかった大プロジェクトですね。
この地はもともと、ゴミ捨て場でした。北海道版「夢の島」といえます。
ここは本当に広くて気持ちよい場所。
ただし広いので歩くのが若干だるいです。モエレ山も意外と登るのハードです。
貸し自転車もあるので、ぐるっと回りたい方は利用をオススメします。
【名称】モエレ沼公園
【住所】〒007-0011 北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
【連絡先】011-790-1231
【開館時間】東入口ゲート 7時~22時(入場は21時まで、通年)
西入口ゲート 7時~19時(4月20日~11月20日)
南入口ゲート 7時~19時(4月16日~11月20日)
【休館日】無し ※園内各施設は定休日あり
【公式サイト】http://moerenumapark.jp/
2.札幌ドーム / 原広司
2002年の日韓主催のサッカーワールドカップに向けて建設されたスタジアムです。
北海道最大、そして日本最北の全天候型ドーム。
設計は原広司。巨大なシルバーのドームとその前に芝生に囲まれた屋外空間があり、この屋外空間に向かってドームが口を開けることが可能になっています。
これによって野球とサッカーの利用転換が出来るのですが、ドームからサッカーフィールドを出し入れすればどちらにも使えるというあまりにシンプルなアイディアを大胆にそのままやるところがすごいです。
具体的には「モビールシステム」と名付けられた可動式の客席スタンドが動くことによってでドームが口を開けることが出来、そこから「ホヴァリングステージ」と名付けられた回転可能なフィールドの出し入れを行います。
のっぺりした外壁に円筒形の展望台がちょこっと飛び出しているのも味わい深いですね。展望台からの景色が良かったという記憶はありませんが。。。
【住所】〒062-0045 札幌市豊平区羊ケ丘1番地
【連絡先】011-850-1000(電話受付時間 9:00~17:30)
【開門時間】開門時間(敷地出入口)/7:00~23:00(11月~3月は7:00~22:00)
【公式サイト】http://www.sapporo-dome.co.jp/
3.六花亭真駒内ホール / 古市徹雄都市建築研究所
札幌市南部の幹線道路沿いに立つ六花亭の店舗。
六花亭といえば、言わずと知れた北海道のお土産「マルセイバターサンド」を販売しているお店。
六花亭はいくつかの店舗でコンサートなど芸術活動を行ってきており、この真駒内ホール店は、普段は店舗、時にはホールになるよう設計されています。
店舗とホールという全く異なるプログラムを両立させるため、巨大な箱形の空間に、道路側と裏側をガラスの大開口部として、ガラスの内側に木製ルーバーを設置しています。
店舗として使用する際にはルーバーを開けるとオープンな空間となり、ホールとして利用する際はルーバーを閉じることでクローズな空間となります。
メインの箱の横にはもう一つ小さな箱があって、そちらは普段はカフェでコンサート時はホワイエとして利用するようになっています。
【住所】札幌市南区真駒内上町1丁目15
【連絡先】011-581-6666
【開店時間】9:30~18:30
【公式サイト】http://www.rokkatei.co.jp/shop/
4.頭大仏殿 / 安藤忠雄
2016年に完成した安藤忠雄設計の大仏殿。
真駒内滝野霊園のシンボルとして親しまれてきた石像大仏の礼拝空間を「頭大仏殿」として生まれ変わらせました。
大胆にも大仏をラベンダーの丘で覆うという、一発ギャグのような構成。丘の風景とともに目に入ってくるのは、なんと大仏の「頭」だけ。
超奇抜なアイディアですが、ランドスケープとしては意外と面白いかも。
【住所】札幌市南区滝野2番地
【開園時間】4月1日~10月31日9:00~16:00 、11月1日~3月31日10:00~15:00
【公式サイト】http://takinoreien.com/d003.html
5.札幌聖ミカエル教会 / アントニン・レーモンド
設計はアントニン・レーモンド。1960年(昭和35年)に建てられました。
アントニン・レーモンドは、フランク・ロイド・ライトの事務所に勤めていた方で、ライトが帝国ホテルを設計する時に一緒に日本に来て、日本に多くの建築を残しています。前川國男や吉村順三といった建築家がレーモンドの事務所で修行しました。日本建築史上、重要な功績を残された方です。
この建築の特徴は立派なシザーストラスの木組み。建物の入口のガラスには、和紙が張ってあります。ノエミ夫人のデザインによるステンドグラスだそうです。
床は豆砂利洗い出し仕上げ。左右の壁面はレンガ積み。壁は斜めになっていて、隙間から光が射します。外から見ると、バットレス(控え壁)で支えられています。
【住所】札幌市東区北19条東3丁目4-5
【連絡先】011-721-2446
【開館時間】9:30~18:30
6.北海道大学工学部 建築・都市スタジオ棟 / 小林英嗣
北海道大学工学部旧建築棟の老朽化に伴う新築建替え計画。設計は小林英嗣(北海道大学名誉教授)。
工学部建築都市コースの製図スタジオと工学系オープンラボからなる工学部の共用実験棟という位置付けです。宙に浮いている部分がとてもカッコ良い。
隣接した「大野池」を含んだ新しいキャンパス景観を形成するとともに、シンプルで合理的なデザインとすることにより、寒冷地タイプのサスティナブル建築を実践しています。
【住所】札幌市北区北13条西8
道央エリア
トマム、旭川、富良野周辺の建築を主に紹介します。
7.岩見沢駅舎 / WORKVISIONS
2000年に3代目岩見沢駅舎が焼失してから、2009年に完成した4代目の駅舎。
「JR岩見沢駅」・市民に様々な活動の場と各種サービスを提供する「岩見沢市交流プラザ」・駅南北の街を結ぶ架け橋となる「有明連絡歩道(自由通路)」の複合施設となっています。
JRグループでは全国初の試みとなる一般公募型コンペ「岩見沢駅舎建築デザインコンペ」(応募総数376案)にてワークヴィジョンズが最優秀賞を受賞しました。
ガラスファサードの北海道らしいシンプルな空間を持ちながら、内部のレンガ壁によってどこかに温もりすら感じられます。鉄道の聖地という土地の記憶を積極的に活用し、古レールを活用したガラスファサードのアイディアも素晴らしいですね。
計画プロセスにおいて、積極的な市民参画が行われ、刻印レンガとして形態化されているところも、今後も市民から愛される施設となっていく工夫。
全てにおいてハイクオリティな駅舎ですが、周辺の街がかなり寂しい風景なのが悲しい!駅との相乗効果で街が繁栄していってほしいと思います。
8.水の教会 / 安藤忠雄
アルファリゾートトマム内にある教会です。設計は安藤忠雄。彼の数ある教会作品の中でも有名な部類に入る建築だと思います。
淡路夢舞台の教会のように、天井から降りていくというアプローチ。
教会内部に入ると目の前にガラスを通して水面が見え、そこに十字架が立っています。
ガラスは電動で開くことができ、夏は開けっ放しで結婚式が出来るそうです。
一般の方は21時〜21時半のみ見学が可能となっています。
【所在地】北海道勇払郡占冠村字中トマム
【見学時間】21:00~21:30
【公式サイト】 http://www.waterchapel.jp
9.トマム ザ・タワー / クライン・ダイサム・アーキテクツ
トマムリゾートの大自然の中に建つ超高層タワー。
過疎化対策として、占冠村が参加する第三セクター方式で1983年にオープン。バブル崩壊と共に参加企業の倒産、多くの施設が閉鎖状態となりましたが、2004年に星野リゾートが運営を開始。外装の改装デザインは、クライン・ダイサム・アーキテクツが担当しました。
2015年に183億円という破格の金額で中国企業に全株式を売却。運営は現在も星野リゾートが行っており、中国人富裕層にも人気の観光地になっています。
山の中の超高層ビルはかなり違和感を感じますが、圧巻のボリュームで、面白い風景を作っているとは思います。
外装は夏と冬をイメージしており、どちらかの季節でも1本が風景に馴染み、もう1本が目立つようになっているとのこと。「対比」という視点では面白いかもしれません。
10.ファーム富田 回廊・Signal Barn / 五十嵐淳
空知郡中富良野町の観光名所のひとつである「ファーム富田」。
ファーム富田の入り口には切妻屋根にアーチ状の入り口がある五十嵐淳設計の納屋があります。
ファーム富田の回廊も五十嵐淳の設計。薄い屋根を、花弁のような梁とランダムに配置したように見える華奢な柱で支えています。
東屋、売店の庇としての機能と、ラベンダー畑の鑑賞や飲食のための滞留空間としての機能を持ち、北側と南側の連続した回遊動線を生み出しています。
ファーム富田といえばこのラベンダー畑!!建築と一緒に見に行ってみては!!
11.丘のまち交流館 bi.yell / 小澤丈夫+宮城島崇人+菊池規雄
「丘のまち交流館“bi.yell”(ビエール)」は、北海道美瑛町の中心部で空き家となっていた2階建ての旧スーパーマーケットを、町民のためのコミュニティ施設にリノベーションしたプロジェクトです。
展示やイベントができるギャラリー、子どものプレイルーム、カフェなど様々な世代がひとつにつながった空間で思い思いに過ごすことができる施設に生まれ変わりました。
スーパーが建てられたのは約30年前。その後建築基準法が改定され、構造計算上必要とされる積雪量が増えました。そのため、旧建物を新たに独立した大屋根で覆い、雪の荷重を負担させることで、現行法に適応させているそうです。
外装と内装の一部に美瑛軟石を、床や大部分内装には美瑛産カラマツが使用されています。
2階は、子供たちが体を使った遊びが楽しめる大型木製遊具や大人も楽しめるさまざまな娯楽グッズを備えた遊びの空間となっています。
【住所】北海道上川郡美瑛町本町1丁目5番8号
【電話】0166-92-5677
【開館時間】1階、2階:10:00~19:00、地下(カフェ):11:00~20:00
【休館日】毎週月曜日(祝日の場合は変更あり)・年末年始
【公式サイト】https://biei-act.jp/biyell.html
12.レストラン ビブレ / 内藤廣
畑が彩る丘陵風景が美しい美瑛町の眺めの良い丘に建つフレンチレストラン。ビブレはオーベルジュ(宿泊できるレストラン)で、レストランはオーベルジュの付帯施設です。
地麦で焼くパン工房などを併設し、館内に広がる一面のパノラマと絶品料理でおなかも心も満たされる魅力いっぱいの施設。
周囲の自然に溶け込むレストランと宿泊棟など一連の施設は、内藤廣氏による設計。
深緑のガルバリウム鋼板と木枠の調和がカッコ良い!
【住所】北海道美瑛町字北瑛2
【電話】0166-92-8100
【開店時間】11:00 OPEN(夏期 4月~10月)、11:30(冬期 11月~3月)
【定休日】火曜日(7月20日〜8月31日は無休)
【公式サイト】http://bi-ble.jp/
13.旭川駅舎 / 内藤廣
2011年11月に4代目オープンした旭川駅舎 。設計者は内藤廣。
駅の南側は忠別川に面しており、外壁がガラス張りとなっていることで、川と駅が一体の空間になっています。夜になって外から駅舎を眺めると、ガラスからやさしい光と特徴的な柱が照らし出されてとてもきれい。
内壁は北海道産のタモ材がふんだんに使用されており、柱もコンクリートの表面に木目調のデザインが施されています。改札内の壁には「旭川に名前を刻むプロジェクト」によって集められた10,000人の刻印名入り羽目板仕上げ。これも道産材の代表、ナラの集成材。これは上述の岩見沢駅舎のアイディアを参考にしたそうです。
設計コンセプトが明確で無駄がないデザイン。無理のない気持ち良い空間です。公共建築の設計とはこうゆうものというお手本になりそうな建築。ただこれほどのクオリティの駅舎をつくる潤沢な予算をなぜ旭川駅舎に投下したのかはちょっと疑問。
【住所】北海道旭川市宮下通8丁目3番1号
【電話】0166-25-6736
道南エリア
苫小牧、函館あたりの建築をご紹介します。
14.ニドム 石彩の教会 / 伊丹潤建築研究所
白樺に囲まれた自然の中に佇む教会。石積みの鐘楼と礼拝堂などが回廊によってつながっています。
礼拝堂内部は丸太による架構、石壁による空間が美しい。時代は全然違いますが、丸太の架構がレーモンド設計の教会を彷彿とさせます。
この教会は日本の現代建築を長くリードした故・伊丹潤氏の代表作。登り窯をイメージし、陶芸家が窯に祈るように、ふたりの幸せを強く祈りながら、一つひとつの石を大切に積み上げ、3年の歳月をかけて完成させました。
使われている銘石は、四国・香川県の庵治石で、世界的な彫刻家イサム・ノグチが愛した花崗岩です。
細部へのこだわり、誠実に、人の手仕事で作り上げられた建築は見る人の心を打ちます。
【住所】北海道苫小牧市字植苗430
【電話】0144-55-7777
【営業時間】9:00~19:00(無休)
【公式サイト】http://www.nidomchurch.com/chapel/stone.html
16.公立はこだて未来大学 / 山本理顕
公立はこだて未来大学は、システム情報科学部の1学部からなる単科大学です。
設計コンペではコンピュータを日常的に使う大学のあり方が問われましたが、コンピュータによるコミュニケーションの技術が高度になればなるほど、人と人が実際に出会うことがますます重要な意味をもってくるとの思いから大きな空間を提案した山本理顕氏が最優秀者に選ばれました。
この大学の構造体は、すべてプレキャストコンクリートです。柱は高さが20メートル、スパンが12.6メートル。100メートルちょっとの四角い箱のワンボックスの中にすべての機能が収まります。寒いところですから、すべての機能がここに入っていることに合理性を感じます。
「オープンスペース=オープンマインド」というこの大学のキャッチコピーであるように教室と廊下の間仕切りはガラス張りとなっており、建築空間のあり方と教育方針が上手く合致した建物だと思います。
道東エリア
帯広、釧路、知床の建築です。
17.北海道ホテル / 象設計集団
帯広市につくられたレンガ造りのホテル。設計は象設計集団。
レンガ造りなので重厚なイメージですが、模様を付けていたり、熊や鳥のオブジェを至るところに飾っていたり、とにかく遊び心が詰め込まれているところは、象設計集団らしいです。
中庭側に木彫りの熊のオブジェがたくさん並んでいて、いろんなポーズをとっているのがカワイイです。
18.釧路フィッシャーマンズワーフ / 毛綱毅曠建築事務所
釧路市の市街地、旧釧路川の河畔整備事業によりつくられた川沿いに建つ施設。バスターミナル、船の待合所、特産品売場、ショッピングモール、飲食店などの複合施設です。
設計は釧路市出身の建築家である故・毛綱毅曠。既成の合理的・機能的な建築と相反する思想で、独自の建築空間を創り上げる芸術家です。31歳の時に設計した処女作「反住器」で鮮烈なデビューを飾りました。
外観は毛綱節が炸裂のデザイン。正面入口はEGGと呼ばれるコンサートなども行なえる植物園になっており、鶴をイメージしたという鉄骨のウイングや飛び出したデッキなどが特徴です。
川沿いに反射した夜間のイルミネーションがとっても綺麗です。
19.知床斜里駅 / 川人洋志
知床斜里駅は、カラマツ集成材による角ログ工法で建築された、JR北海道では近年珍しい木造駅舎です。
知床斜里駅舎と町施設である観光センターを合築した複合駅舎のコンペで川人洋志が選ばれました。
地元産木材の集成材を積層させた美しいフォルムが印象に残ります。知床世界遺産見学の際には是非一度ご覧あれ!!
【住所】北海道斜里郡斜里町港町17
【TEL】0152-23-2634
最後に!!
以上、北海道の現代建築をご紹介しました。
やっぱり北海道の建築は、気候条件や立地条件が本州とは異なるので、他の地域とは一線を画すようなデザインが多い印象です。
皆さんも、もし北海道に旅行や出張で来ることがあれば、北海道の現代建築をご覧になってみては!
建築と雄大な風景の調和が織りなす美しい風景や、寒冷地に対応するための設計者のこだわりにハッとする部分がたくさんあると思いますよ!!
近々来日するアメリカの歴史建造物エキスパートと北海道を旅する予定ですが、おかげさまで興味深い場所を発掘できました。一覧性がある上に、有難い情報も要約されていて大変参考になります。